初めて明治座へ。
今年は宝塚だけでなく色々な舞台を観たいキャンペーンの一環。
有吉佐和子原作「仮縫」
劇場の探検から
初めての劇場は探検家気分でワクワク興奮する。
勝手知ったる宝塚で訪れる劇場ではこうはいかない。
お土産やさんやお手洗いの導線、カフェ等々チェック、チェック。
5月の暑い午後公演だったので、到着した途端にビール!(宝塚ではしないが)
他ではあまり見たことがない「トルネードビール」という下からビールをグラスに回転しながら注入する装置が面白い。
明治座サンドイッチ(和風)は明治座オリジナルレシピできゅうり・かまぼこ・のり・白ごまが挟んであって変わっていた。
仮縫の物語
檀れいさん演じるのは主人公清家隆子。
華やかなオートクチュールのサロンにお針子として入ってから次第に自らの才能と欲望に目覚めた隆子。
駆け引き、裏切り、恋、女同士の闘い、隠された過去が絡み合い人間の心理をえぐるような場面がいくつも出てくる。
さすが原作が小説なだけあり、どの人物に感情移入するか(できるか)でだいぶ見え方が変わってくる。
檀れいさん
やはり檀れいさんはきれいだ。
宝塚の月組トップ娘役・専科・星組トップ娘役時代はすべて観ている。
少々ダンスが苦手のようだったがとにかく華やかで可愛いらしかったし、学年が上がってからは特に和装美人だった。
CMではよく見かけるが卒業後舞台で観たのは初めて。
堂々としていて空間を埋めるオーラにパワーと重みを感じた。
やはり宝塚大劇場2,500席の空間を埋めた経験というのは大きい。
まるでそこだけスポットライトが当たっているように明るかった。
檀れいまんじゅうには・・・笑ったが。
仮縫に込められたメッセージ
裏切られ、根回し、政治に敗れ、なにもかも失った清家隆子。
しかしデザインを手に、「私はまだ若い。仮縫いと同じ。なんどでもやり直せる」と力強く前を向いて歩きだす。
もしかしたら死ぬまで人生は仮縫いかもしれない。
そう思えばなんでもできるし、思い切ったこともできる。
だとしたら色々やってみないともったいないよね。