星組新人公演RAKUGO MUSICAL「ANOTHER WORLD」を観劇。
主演はこれが3度目となる天華えまさん。
あて書きかと思うほどの本役の紅さんの役を、どんな天華さんならではの康次郎で魅せてくれのか。
「ワクワク〜ウキウキ〜ふーわふーわ、ドキドキ〜♪♪」観てきた!
主演は誰に?
そもそも、主演は誰がやるんだろうねー、というところから話は遡る。
天華さんはすでに前トップ北翔さん時代の「桜華に舞え」、紅体制になってからの「スカーレット・ピンパーネル」と2回の新人公演主演を果たしている。
直近の「ベルリンわが愛」では100期生の極美慎さんが主演をしたしたので、もう天華さんはないかと思っていた。
というか、個人的には他の下級生、天路そらさんとかにチャンスを回して欲しかった。
つい最近宙組「天は赤い河のほとり」で101期生の鷹翔千空さんが堂々の初主演を務めたことも記憶に新しいし、そろそろ下に回すのもありかと。
2番手。
江戸の米問屋、寿屋の若旦那徳三郎の礼真琴さんの役には大抜擢の研3の天飛華音さん。
彼女は中卒で入団しているため、入団の1年間新人公演に出られないというハンデがあった。
しかし、本公演や別箱での抜擢振りは天飛さんへの期待の高さを十分にうかがわせる。
阿弖流為の阿奴志己でも堂々と礼さんと並んでいたし。
今のショー「Killer Rouge」でも色気がだだ漏れで、顔がエロいとかあの学年で・・・!とか実にいろいろなことを言われて騒がせている。
次あたり、主演するかも・・・・・。
すでに出来上がってる感のあるビジュアルに今回のコスチュームがよく似合っていてちょっと蘭寿とむさんを彷彿とさせる。
だがもっとも驚いたのはなんと声が礼さんに似ていたことだ!
似せたのか、近づきたいと頑張って観察するあまり似てしまったのか。
歌は不安定だったし、まだまだぎこちないところもあるけれど、いい雰囲気出していて、この先楽しみだと思った。
専科感満載の共演者たち。
美人座の座頭、阿漕(本役:夢妃杏瑠)には有沙瞳さん。
ドスの効いた太いお声で迫力満点、場をしっかり引き締めていた。
閻魔大王(本役:汝鳥伶)に扮した遥斗勇帆さんの専科感といったら。貫禄も十分、演技の幅も十分魅せて上手かった。
赤鬼赤太郎(本役:瀬央ゆりあ)蒼舞咲歩。芝居心のある人で、しなやかな物腰からは想像できない静かな面白さでじわじわくる。
いつも瀬央さんが剛と勢いでとる笑いなら蒼舞さんは柔で貴族風の鬼。
貧乏神(本役:華形ひかる)の夕陽真輝さん。華形さんのベテラン感溢れる貧乏神もいいが、夕陽さんの貧乏神はなんか人の良さそーな、優しい貧乏神で好感がもてる。
新人公演演出
新人公演演出担当は指田珠子さんと正直初めてお名前を聞いた。
メンバーも半分、個性的な上級生に比べるとまだまだマイルドな下級生たちを新人公演オリジナルバージョンのネタや笑いを盛り込んで、舞台を盛り上げていた。
新人公演を演出するのは一つのステップに過ぎないと思うのでこれからどんな作品を演出されるのか楽しみだ。
まとめ
新人公演は技術ではなく思いや、一生懸命さに感動するもの。
プロの舞台人としては「こんなに練習しました!」「頑張ってます!」の部分で評価をされるべきものではないし
そこをアピールするのはダメダメだと思うけれど。
宝塚の新人公演に限ってはそれでいいと思っている。案外そういう人、私だけではないはず。
ただ今回は歌で聴かせる、とかダンスで魅せる、というような作品ではなかったし、涙が出るほど感動した・・・とまではいかなかったのがちょっと残念。ごめんなさい。