歌劇9月号が届きました。
定期購読しているので、発売日は毎月5日ですが、少しだけ早く届きます。
読み応えがありすぎる歌劇。毎月毎月情報がありあすぎて正直もてあましていたのですが今回は受け止め方が違いました。
「宝塚GRAPH」派と「歌劇」派
宝塚歌劇にはタイプ・目的の異なるいくつかの書籍があります。
なかでも毎月発売されるファン必読の情報源が「歌劇」と「宝塚GRAPH」。
とりあえずこの2冊さえ押さえておけば、宝塚の「今」が分かります。
とはいえ、この2冊もかなり毛色が違います。
「宝塚GRAPH」はカラーページが多く、舞台写真・オフショットなどビジュアル重視な書籍です。
写真集的な感じであまり深く考えずにパラパラ~っと気軽に読むことができるイメージです。
対談記事などもありますが、文字情報は少なめ。
また、タカラジェンヌ本人が執筆しているページは数えるほどしかありません。
これに対し「歌劇」は”文字中心”。なかなか手強い読み物です。
公演の前に「座談会」といって演出家と生徒が話をする様子が誌面で読めたり、劇評も多く載っています。
観劇前に読んでおくとより理解が深まります。
カラーページは少なめ。
特筆すべきは、タカラジェンヌ自らが取材・執筆しているコーナー「楽屋日記」「えと文」「組レポ」など、が数多くあることです。
これはファンにとってかなり貴重です。
時には普段見られないお稽古場や楽屋、宴会で撮影した写真が掲載されることも・・・・・!
このときばかりは、カラーにしてーーー!!と心底思いますが。
9月号で突然なにが起きたのか
元宙組娘役トップスター陽月華さんのコーナーがあります。
「陽月華の今月の華」
毎回劇評を書かれているのですが、今月号では先日の日本青年館こけら落とし公演、礼真琴さん主演の「阿弖流為」についてでした。
ウメちゃん、確かに劇場でお見かけしました。
この「阿弖流為」の感想というか評価がものすごく秀逸で、まさに私の感じたことがすべて表現されていました。
私は書こうとしてもこんな風には表現できなかった。気持ちよいくらい、代弁されていたのです。そうそう!!!と。
OGだからこその視点、礼さんが初舞台を踏んだころを知っているからこそ言えること、同じ舞台人としての視点など。
おこがましいのですが、陽月さんの表現力、文章力に心底惚れました。
そして、「阿弖流為」をこんな風に評価してくれたことが嬉しかった。
「歌劇」から学ぶこと
今私は「書く」ことについて勉強中です。
書き方、構成、言葉の使い方、選び方、表現力、何を伝えたいか。
本を読んだり、習ったり、実践だ!とひたすら書いてみたりしています。
そんな勉強中の視点から歌劇を読むと、今まで見えなかったことが見えてきました。
私は専門家ではないので、本当のところは分かりません。
タカラジェンヌは、歌・踊り・お芝居で自分を表現し、伝えることが仕事です。
その手段が、文章、ことばというかたちになっても「自分の思いを表現する」「伝える」ためにどんな言葉を選ぶか、表現をするか、自然と最適なものを選ぶことができているのかもしれません。
陽月さんに限らず、思わず引き込まれる文章が多く、とても参考になりました。
ただでさえ興味があるのに、こんな素晴らしい教科書はありません。
これからは歌劇、すみずみまで読みます!