7月31日に宝塚星組、礼真琴さん主演「阿弖流為」で華々しく杮落としを果たした日本青年館。
その宝塚作品第2弾は雪組、彩風咲奈さん率いる「CAPTAIN NEMO」。
魅惑のポスターに惹かれ観に行った先はまさに「神秘の島」でした・・・・・。
ネモ船長と神秘の島
原作はジュール・ヴェルヌ「海底2万里」。
「ネモ船長」「海底2万里」と聞いたら真っ先に思い浮かべるのは、東京ディズニーシーのアトラクション。
しかし、巨大イカも出てこなければ海底の冒険はほとんどなし。
どちらかといえば、南極付近にひっそりとたたずむ楽園のような謎の「島」とその島に住む「人間」が舞台です。
イギリスやロシアの植民地政策に蹂躙される土地の人々をネモ船長が助け出し、住まわせたその島はさながらノアの箱舟のよう。・・・この方たち、助け合って生きているのは良く分かるのですが、いったい何語でコミュニートしていたのでしょう。
英語が公用語というわけでもなさそうなので、謎です。
ちなみにネモ船長はポーランド貴族ですが、超アタマのよい科学者なのでマルチリンガルだったのでしょう、たぶん。
ネモ船長はノーチラス号の船内で貴族のように着飾っていたり、パイプオルガンを弾いています。
時代は違うけれど「パイレーツ オブ カリビアン」でタコ船長(Davy Jones)がパイプオルガンを弾くシーンがありました。海賊船にパイプオルガン・・・。ひょっとして海底2万里に着想を得ているのかしら。
ようこそ、あーさ
月組から組替えした朝美絢さんの雪組デビュー作です。軍人役で、イギリス海軍の軍服がとてもお似合いで凛々しく、クールなあーさの魅力が300倍もアップしていました♪
組替えによりガラッと印象が変わる方がいます。
環境が変わることにより、急にメキメキ頭角を現すことも。
宝塚はひとつとはいえ、組替えは本人にとって人生に1度あるかないかの大イベントです(最近はそうでもないか)。
それまでの自分のイメージを壊すチャンスでもあり、新たな魅力が開花することもしばしば。あーさもこれから、ますます素敵になって欲しいです。
で、神秘の島の続き。
さまざまなテーマが盛り込まれすぎて、正直消化不良です。
捕鯨船の沈没事故、科学者の拉致、ロシアの陰謀、植民地政策、ノーチラス号の秘密、スパイ・・・。
結末もノーチラス号とその秘密を守るためにする決断といい、どこかで聞いたことがある話が盛りだくさんすぎて。
海流にのって何日漂流すると〇〇に辿りつく、とか聞くと、やっぱりニモで合ってるじゃん!とずっと、キャプテンニモと誤って読んでいた私などは思ってしまいました。それはカクレクマノミ・・・。
話が飛びすぎて予備知識ゼロの私にはつらかったです。
フィナーレに救われる
それでも、お芝居が終わり、短くてもフィナーレがついていると救われます。
今回も彩風さんを中心に男役の群舞があり、朝美絢さん、永久輝せあさんの3人と娘役3人とのデュエットなど存分に楽しませてくれました。この3人の並び、美しい!!
彩風咲奈さんは、娘役さんに囲まれているのが似合う男役さんです。なんかエロいんです。
今回1人で踊るシーンが多かったのですが、長身で手足が長く、バレエのような正統派の美しい踊りをされるということが分かり、発見でした。
今日の発見ジェンヌ!
彩海せらさん!!研2。かわいい!
日本青年館の進化
進化?オープンしただけ?
建物の1階にファミリーマートができました。
2階席ロビーに、DRINKBARができてました。その名も「METRO」。・・・ちかてつ?
「阿弖流為」公演では、1階奥に礼真琴さんのサイン色紙が飾ってありました。
てっきり公演ごとにこの色紙が変わるのだと思って期待して見に行くと、礼さんのまま。
これ、この先もずっと礼さんなんでしょうか。なんか嬉しい・・・。
今後の予定
「CAPTAIN NEMO」は日本青年館スタートで9/4(月)まで上演され、その後梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで9/16(土)~24(日)まで上演します。
時間がないとは思いますが、個人的には、もう少し笑いの要素を入れるとか、なんかしたほうがいいんじゃないかな・・と思います。「邪馬台国の風」のように、手を入れるのもありなのでは・・。ハイ、生意気言ってすみません。
そうそう、今日はちぎ×みゆ揃ってご観劇で、ラッキーでした~!