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No Takarazuka No Life

「道を継ぐ」を読んで

「道を継ぐ」を読みました。

最近とても影響を受けている知人が勧めていた本で手に取りました。

私はこの美容室「MINX」も「鈴木美枝子さん」も存じ上げませんでした。

今年は私にとって身近な人がすでに2人、旅立っています。
一人は祖母。もうすぐ95歳のお誕生日を迎えるところでした。
私は初孫ではなかったけれど、初めての女の子の孫、ということで、亡くなる直前まで本当に可愛がってもらいました。

もう一人は、宝塚で知り合った、同じご贔屓さんを応援する男性。
まだ50歳になるかならないか、くらいではなかったでしょうか。
あまりにも女子力が高く純粋な彼に、邪念だらけの私はどんなに救われたでしょうか。
小さなお子様2人を残して、宝塚に何人もいる娘(ご贔屓)を残して・・・。

一番の供養は、故人の話をすること、思い出してあげることだといいます。

私はこれまで、二人の話をかなりしています。しようとしなくても、折に触れて思い出します。
もちろん、亡くなった直後だということもあるけれど、これからもそれは変わらないと思います。

自分が亡くなったあと、自分が生きた証はどこに残るのだろうか。

そもそもそんなものを残そうと私は思っていませんでした。
残せるとも思っていませんでしたし。

しかしこの本を読んで、仕事をするって、こんなにも命がけなのか。
私はなんて、のほほんとしているんだろう。社会に出たてのひよっこでもあるまいし。
長く会社員生活を続けるうちに、いつのまにかいろんなことがうまくなっていました。
聞き流す術、長いものに巻かれる術、見て見ぬふりする術、失敗するとショックだから挑戦しない術などなど・・・。

事務職の私とは、美容師の世界では生きる厳しさの質がまったく違うと思うけれど、なんだか自分が恥ずかしくなりました。

一気に読みました。
最後のほうは涙でぐちゃぐちゃになりそうだったので、こっそり家で読みました。

印象に残った鈴木さんの言葉。

上司が平等に扱ってくれないと不平をいうスタッフに対して、

「人間は平等であると錯覚している人が多いけれどそれは違う。
もし人間が平等であるとしたらそれは、不平等になる機会を平等に持っているだけ。
自分の働きかけ次第で相手の態度は変わる。その働きかけをする機会は、自分にもライバルにも平等に与えられている、だから勝ち取りにいけ!」

自分が変われ、というお話。

自分の不幸を嘆く前に、自分が変わればいい。その機会は誰にでも平等に与えられているということ。

目が覚めました。