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No Takarazuka No Life

宝塚月組「エリザベート」千秋楽のライブビューイングで考えたこと

これでライブビューイングは3回目だが改めてそのクオリティの高さに感動することとなった
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完璧に流れを把握されたカメラワーク

セリフを喋る人、歌い出す人、特にエリザベート冒頭の霊廟の場面など主要キャストがたたみかけるように歌い継ぐのだが
完璧に歌う方をスポットで抜いていた。
劇場では見ることのできない近さと角度で演者の表情を映し出すカメラ。
こんな表情をしているんだ・・と驚く

ストーリーを同時並行で

広い舞台ではセンターでは皇帝夫婦とハンガリーの民衆が歓喜し
花道ではそれを反対派が苦々しく見つめたり、襲いかかろうとしたり
ルキーニがニヤニヤそれを見ていたり・・と
同時進行で物語が進む。
画面こそ分割されていないが、順番に移すことで舞台を見ているというよりは
歴史を目撃しているような錯覚に陥る。

生の舞台は能動的、ライブビューイングは受動的

映画館で同じ「エリザベート」という宝塚の舞台を同じ3時間見たとしても、生の舞台とライブビューイングでは疲れ方が違う。
どうしてだろう、と考えて思ったこと。
生で舞台を観るときには、自分で見方を選べる。
つまり、誰に注目するか、とかオペラで見るのか、見ないのか。
知らず知らず、自分でストーリーを誰か目線で追っている。
そして演者から、オーケストラから届く波動、観客の拍手の振動。そこには「エネルギーの交換」があるのだ。

ライブビューイングは「ここを見るんですよー」と編集された画像が流れるのみ。
いわばテレビと同じ。
1度、2度生で舞台を見てから臨むので新しい発見はあるものの、残るものが少ない気がする。
感動も半減してしまう。

需要は大きい

だから舞台は絶対に生で観た方がいい、というのはみんな分かっていることだが
生の舞台はチケットがなかなか取れないのも事実。物理的な収容人数の問題がある。
地元の映画館でこんなにたくさんの人がきているのを初めて見た。
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宝塚ファンはこんなにもいるのか。
劇場までは行かれないけれど映画館なら観たい、という方も多いのだろう。
シニア割も学割も子供料金もないこのライブビューイングは一律4,600円。
フードやドリンクもだいぶ売れていた。

販売されるDVD・ブルーレイよりクオリティが高い

そして宝塚クリエイティブアーツで販売しているDVD・ブルーレイよりもカメラワークが良い気がする。
映像も綺麗。

1度でもライブビューイングを見た人はそのレベルの高さと満足度に驚き、病みつきになる。
特にヅカヲタたちは、通常公演は劇場に通い、千秋楽はライブビューイングで観る。
このパターンが定着した。