清く 楽しく 美しく♪

No Takarazuka No Life

雪組「Gato Bonito!!〜ガート・ボニート、美しい猫のような男」

作・演出 藤井大介先生。「ショー・パッショナブル」とは面白い気しかしない。
でも、猫?
猫というのは犬よりも神秘的でセクシーで想像力を掻き立てるらしい。
もう20年近く前、私が初めて観た宝塚のショーは星組「美麗猫(ミラキャット)」三木章雄先生だった。
劇団四季も「CATS」でなく「DOGS」だったらこんなに人気がでなかったに違いない。。
好きな場面を勝手に抜粋!
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第一夜 フェスタ・デ・ガートー猫たちの饗宴ー

黒塗りに白×黒のマタドール風の衣装に身を包んだイケメンたちが銀橋にズラっと並び、冒頭から飛ばしている。
一気に上がるボルテージ。
朝美絢さんと永久輝せあさんが対にいるとはなんと罪なポジショニング・・・。
一度に見られないではないか。
この「好きな人がシンメトリーで使われる」というのがヅカヲタが一番泣くパターンだ。

第二夜 ガート・インテリジェントー賢い猫ー

彩風咲奈さんのコーニッシュレックスはイングランド原産のとても賢い猫。
朝月希和さんのアメリカンカールは好奇心が非常に強く活発で明るい性格、遊び好きな猫。
猫踏んじゃったをコミカルに。
このペア、前回公演「SUPER VOYAGER!」での映画「ラ・ラ・ランド」のような幻想的かつ素晴らしいダンスナンバー「海に浮かぶ月」を彷彿とさせた。

第四夜 クーラ・キャットー猫祭りー

朝美絢さんの場面!!!キター!!
全身ヒョウ柄のお衣装。柚希礼音さんのREONⅡかと思った。
同じくヒョウ柄の衣装に身を包んだレディたちに囲まれワイルドな朝美さんが最高にクール。

そして祭りは佳境に。
「銀橋をただただ全員が通過する」という面白い演出。
その後は今回の目玉。男役の女装。女装といってもダルマではなく、ジャンプスーツスタイル。

これがどうしようもなく美しかった。
夢に出て来そうなくらい美しかった。

普段はウエストのくびれをなくすために補正で胴布団を入れているから。
ほぼ素肌に着ているであろう総レースの華奢な衣装のため、素スタイルが良すぎて色気があって最高に美しくセクシー。
がっつり開いた衣装から惜しげもなく見える鍛えられた背中の美しさ。

特に彩風さんは真っ白のレースで最近観た中で一番似合っていて綺麗だった。
ワイルドな男が見たい、なんていう昨日の発言を全力で撤回する。美しかった。

第六夜 ガート・ド・ディバテイメントー楽しい猫ー

ここは望海さんのアドリブの見せ場らしい。
望海さんが気になりつつ銀橋にいる朝美さん、永久輝さんが気になる。辛い・・・。
楽しい場面!

第七夜 キャット・ヴィオレンター激しい猫ー

アフリカサバンナの大地に根ざした激しい群舞。
雪は粒ぞろいで踊れる方が多い。
血が沸き立つような熱くて魂を揺さぶるダンスを見せてもらった。

娘役もいま、一番雪娘が熱いかもしれない。
猫の苦手な方はひょっとしたら困るかもしれないが、そこに蓋をしてでも観る価値がある。
黒猫のタンゴはじめ知っている曲も多く楽しい。

雪組が今一番人気がある理由

歌えるトップ、イケメンで実力があり大人な雰囲気の2番手、3番手。
実力も申し分なく若さ溢れてビジュアル系の4番手、5番手。
綺麗なヒエラルキーができているから見やすい。
黄金比だ。
雪組は今一番観なくてはいけない組。
宝塚を初めて観る方にこそ観ていただきたい。

雪組「凱旋門」観劇

私が宝塚に出会ったのは1999年夏。
東京宝塚劇場が工事中のため仮設のTAKARAZUKA1000days劇場だった。
宝塚をもう1回観たい!と私の2作目として出会ったのが「凱旋門」。
この作品で宝塚に本格的にハマった。
「凱旋門」ふたたび。東京宝塚劇場で上演中。
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轟 悠さん降臨

ダブルトップとして専科の轟さんが主演に降臨するのは大劇場公演では2014年星組の「The Lost gloryー美しき幻影ー」以来。
望海風斗さん、真彩希帆さんの2作目になぜ・・・。
今一番勢いのある望海さんがボリス役ではあまりに役不足ではないか。
聞けば望海さんが演じるために初演よりは場面や歌を増やした演出にするという。

「凱旋門」の世界

1930年代のフランス・パリ。幕が開くとそこは雨が煙り凱旋門が遠くに見える。
あぁ懐かしい。
シャンソンが流れアコーディオンの響きがすでに物哀しく切ない。
ドイツからの亡命者ラヴィックと女優志望のジョアンが様々な事情と環境に翻弄されながらも惹かれあい愛を貫こうとする。
他の亡命者の生き様、ナチスの影、友情、愛情。人間模様が描かれる。

初演の印象

印象に残っているのはやはり轟悠さんのラヴィック。
彫刻のような日本人離れした彫の深いお顔立ちに金髪、スタイル。
ハスキーな声、女性をリードする身のこなし。
スーツものの宝塚のお芝居を初めて観た私は衝撃を受けた。
男性にしか見えない・・けれど男性じゃないし、なんて美しいのだろう。

さらに、相手役のジョアンを演じる月影瞳さんがとにかく美しくて。
顔も声も仕草もすべてが美しい。
月影さんを観たくて通っていたところもある。

ジョアンは最高にいい女でなければならない

そうだ、「凱旋門」はジョアンが「大人のイイ女」でなければ成立しないのだ。
2人の男から愛される、自由奔放でまるで猫のよう。
愛がなければ生きてはいけない、と気ままに甘えるが束縛されるのは嫌い。
ラヴィックが国外追放になって、病に倒れて戻ってこれない間寂しくてほかの男と付き合ってしまう。

あ!シャロン!
柴田侑宏先生といえば「琥珀色の雨にぬれて」。
シャロンというこれまた奔放な美女が出てきて男を翻弄していた。
以前は大人っぽい雰囲気を持つ娘役が多かった。
渚あきさんを最後にいなくなった気がする。。
男役トップが若くなっているため娘役トップもかなり若くして就任する方が多い。

再演にて。

轟さんは正直大劇場公演はもうきついのではないか。
楽しみにしていた「雨の凱旋門」声が掠れ過ぎていて高音も聞いていて辛い。
お芝居も大仰で。
同じ作品を同じ方が演じることで時代が変化したことを残酷に感じる。

真彩さんはなんとこの1年で前述のシャロンもジョアンも演じているがどちらも大人っぽさ、色気が課題。

彩風咲奈さんのアンリも役不足。彩風さんが「優しい男」を演じてしまうとどうもネモ船長になってしまっていけない。
個人的には荒々しい役の方が好き。
彩凪翔さんの病院の院長ヴェーベルは落ち着いていていい感じだったが、こちらも場面が少なくもったいない。翔さんはお芝居が上手い。

演出を変えたとはいえ望海ボリスはやはり役不足だったのではないか。
消化不良だった。望海さんはラヴィック役でぜひとも観たい。

重厚感のある歌と芝居で支えたのは専科の美穂圭子さん。
亡命者を泊めるオテル・アンテルナショナールの女主人として、場面を引き締めていた。

よかったのはやはり若手

スペインからの亡命者ハイメ役の朝美絢さんと彩みちるさんのカップル。
印象派の絵を売れると信じて後生大事に持っているローゼンフェルト役の永久輝せあさん。
ダンスシーンでも活躍していた。
綾凰華さんも情夫、ナチスなど何役かこなしこちらもダンスシーンで目立っていた。
今回は髪型も素敵で大人になったなという印象。

「いのち」は名曲

作詞:謝珠栄・柴田侑宏 作曲:寺田瀧雄
自然と涙が出る曲。このコーラスにはぞくっと鳥肌がたった。
振付・演出が謝珠栄先生のため心情をダンスで表現する場面が多いが雪組はダンサーが揃ってる。
暗いし帽子をかぶると顔が見えずらいのが残念だが。

「戦争が終わったらフーケで会おう」
いつかフランスに行き私もフーケに行ってカルヴァドスが飲みたい。

宙組「ウエストサイドストーリー」@梅田芸術劇場メインホール

2018年1月に真風涼帆さん、星風まどかさんのプレお披露目公演として上演した「WEST SIDE STORY」。
役替わりして梅田芸術劇場メインホールにて公演中。
今回のバージョンの配役がいい!と開演してからチケットが品薄になっているらしい。
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主な役替わり

ベルナルドに愛月ひかるさん(前回は芹香斗亜さん)
アニータに桜木みなとさん(前回は和希そらさん)
リフに澄輝さやとさん(前回は桜木みなとさん)

生演奏の魅力

客席前方部分にオケボックスを設置。
国際フォーラムも生演奏だったが、今回も1−3列目くらいの前方席地下にオケボックスが設置されてていた。
指揮は三崎めぐみ先生。
映画の世界、ニューヨークの下町にタイムスリップするように音楽に誘われる。

やはりアニータ

宝塚版ウエストサイドストーリーの目玉と言っても過言ではない。
プエルトリコの姐御アニータは男役が演じる。
そのダイナミックさ、混血のワイルドさ、大人の色気は、男役が演じることによって迫力とパンチが増す。

過去、月組時代には樹里咲穂さんのアニータが印象に残っている。
国際フォーラムでは和希そらさんが演じ、弾けるダンスと歌、色気で際どいセリフにドキドキした。

今回は桜木みなとさんが、初の女役に挑戦。
これがなんともいいオンナで。
踊り、歌、美貌、スタイル、色気。
愛月ひかるさん演じるベルナルドとの並びも美しく、濃厚な絡みもバランスもよく、トニーとマリアの爽やかな初々しいカップルとの対比がよかった。

「アメリカアメリカ」のナンバーでもよく踊り歌っていた。
女子たちに混じって(桜木さんも女子だが)カッコよかった。

男役の底力

男役がヒールのないスニーカーでデニムを履いてこんなにスタイル良く存在できるなんて。
”白シャツにデニム”というごまかしのきかない潔いスタイル。
男性でもスタイルに自信がないと躊躇してしまうファッションで難易度が高いのではないだろうか。
身長は補正しようがない中でどこも補正せずにあの美しさと頭身で着こなすタカラジェンヌの底力を感じる。
スニーカーの愛月さんに合わせて桜木さんのヒールは低めだったな。

共演者

ベルナルドは芹香さんもよかったが、愛月さんの方が似合うように思う。
愛月さんはラテン系が似合うのか、浅黒肌が似合っていた。顎もメイクで割っていた。
ダンスもスタイルも良い。
ちょっと舌足らずなセリフ回しに癖があるのだがそれも気にならなくなってきた。
やはり力のある人だ。

リフの澄輝さやとさん。
大事な役どころなのだがトニーとの親友感があまり感じられなかったのが残念。
凛城きらさんは胴布団をたくさん入れたクラプキー巡査役。
凛城さんにはジェット団かシャーク団のどちらかの主要なメンバーに入って欲しかった。
刑事を演じるなら寿つかささん。よく見るな、この人のこういう姿・・・イメージ?

金網を軽々と越えるアクロバティックな動き、コーラスを崩すことなく質の高いダンスにも下級生までクオリティが高かった。

トップコンビは変わらないが大劇場公演を経て硬さがなくなったように思う。
特に星風さんは落ち着きが出てきた。

桜木みなとアニータvs和希そらアニータ

どっちがいいとかではない。どっちも信じられないくらい魅力的だった。
あえていうなら桜木さんの方が雰囲気としてだいぶ大人に見えた。
それが妹のようにマリアを心配し見守る姿勢と包容力に表れていてよかった。
マリアがより幼く見えることで大人になって行く成長過程がよりくっきり出ていたと思う。

近い再演は後に演じる方が格段に分が悪いのだが、今回のウエストサイドは同じ作品ながら主要なキャストが鮮やかな変化を見せとても楽しめた。
上演は8月9日(木)まで。

宙組「ハッスルメイツ!」観劇

宙組和希そらさん主演のSong&DanceEntertainment「ハッスルメイツ」観劇。
遠征するか迷ったけれど、バウでしか上演しないから。
迷ったときは観る!!
2時間ちょっと。感動の連続。濃くて満足度が高い。
ディナーショーを観ているような気分だった。
(ネタばれ注意)
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和希そらさんの開演アナウンスから感動する。
明るくて通る爽やかな青空のようないい声。

「エクスカリバー」の「未来へ」で始まるオープニングは希望に溢れる若き宙組生のキラキラしたパワーで一気に観客を空高く舞上げてくれた。
宙組発足20年を記念して作品から名場面、名曲を振り返る。
続けて「エリザベート」や「ファントム」、海外ミュージカルから名場面を。
新人公演で演じた役の方もいたが、トップさんたちが演じて来た場面を若いメンバーが臆することなく堂々と再現していた。
和希さんはルキーニがお似合い。

第一幕の最後はファン投票で集まった聞きたい曲を構成したメドレー。
これだけで売り出して欲しいくらいの濃厚感。
やはり最後は「明日へのエナジー」
宙組といえば、これ。
いつ聞いても元気しか出ない曲。

宙組

宙組は花月雪星の各組から11〜16名ずつが移籍して1998年に発足した。
宙組に昭和の歴史はない。
出演者16名のうち発足当時に在籍していたのは副組長美風舞良さんだけ。
和希さんも2010年初舞台。

宙組と私

宙組はそれほど観ていないから知っている曲が少ないかもしれないなと危惧していた。
始まってみれば懐かしい曲ばかり。
そうだ、結構観てたんだ宙組。
私が宝塚に出会った1999年は、東京宝塚劇場が建て替え中で有楽町駅前に仮設のTAKARAZUKA1000days劇場があった。
宙組は姿月あさとさんが退団した直後。
和央ようかさんの大劇場お披露目のショー「ミレニアムチャレンジャー」。花總まりさんが好きだったなぁ。

第二幕はこれから<未来へ>

新しいことへの挑戦。
ボエミアン・ラプソディではストーリー性のあるダンスをしながら英語で歌う挑戦を。

天彩峰里さんは「あなたの空を翔びたい」をしっとりと大人の女性の切なさを情感たっぷりに歌い素晴らしかった。
宙組で活躍する姿を見れて嬉しいけれど星組にいて欲しかったな。

今回の2番手として瑠風 輝さんは大人っぽい魅力と色気があり、ワイルドで男性的。
鷹翔千空さんも骨太で歌もしっかりしているしこちらも男性的。

エンターティナー和希そら

心をぐっと掴まれる明るくはっちゃけた笑顔。
客席降りで手を差し出すお客様にすべてに丁寧に握手を返していく親しみやすさ。
軸がブレないキレキレのダンス。
軽やかでいて力強く弾力がある。自在な動きは動物のよう。
高音も低音も耳心地がよく思わずほっこり笑顔になってしまう温かい歌声の安定した歌。
華やかで明るくて佇まいの雰囲気が礼真琴さんに似ている。

石田昌也先生

タカラヅカスペシャルのパロディシーンっぽく笑いを誘った場面は石田先生ワールド炸裂、
自虐ネタあり、皮肉ありで爆笑だった。
昭和を知らない宙組にあえて昭和の匂いのする「ハッスルメイツ!」というタイトルをつけハッスルを連呼する曲を作ったそう。
この夏、日本中でこんなに「ハッスル!」って言ってる人たちはいない。
「君のそら」というこの公演のために作られた曲も素敵だった。

若いパワー

和希さんは今年研究科9年。
新人公演主演もバウ主演もしているが本公演でももう少し露出が欲しいところ。
少し小柄だがそんなの関係ない!実力も華も申し分ないのだから。

また、どの組も下級生の時代。
最近下級生が気になって仕方ない。
観に行って本当に良かった。

最近買って良かったものーステンレスミニボトル<SAHARAマグ>

こんな可愛いサイズの水筒を買った。
本体わずか110g。
その名も夢重力ボトル。
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ちょい飲みに最適。

駅まで歩いただけで汗だく。
喉が渇いてペットボトルを買おうにも500mlだとすでに重たい私のバッグにはきつい。
最近は550mlとか650mlなんて増量してくれたりしているものもあるくらいだからなおさら。
これ以上荷物を重たくしたくない!
会社に行けばお水はあるから、いまちょっと飲みたいだけ。。

おすすめポイント

TIGERステンレスミニボトル<SAHARAマグ>
本体わずか110g。容量は200ml。
容器の重さと合わせても300gくらい。
蓋を外して丸洗いできるから衛生的。
ペットボトルは口をつけてから4時間で雑菌が繁殖するなんて聞いたけれど飲みきってしまう。
もちろんホットでもアイスでもOK。
蓋を取って直接飲むのは嫌いなのだけど、ふちがふっくらしていてとてもソフトな口当たり。

色に悩む

パウダーピンク・パウダーグリーン・パウダーブラックの3色。
本当はパールホワイトが欲しかったのだけれど、350ml以上のサイズのよう。
なので、爽やかなパウダーグリーンとも迷ったけれどやはり大好きなピンクで。

バッグの中で傷ついたら嫌なので薄いペットボトルカバーを着せている。
冷たいペットボトル買うと汗かいて濡れるのも嫌いだから、このマグなら汗かかない。エライ。

サイズ違いもおすすめ

1日外出とかだったらもっと大きいサイズの水筒かペットボトルを買ったほうが良さそう。
350ml、500mlとサイズ違いで揃えるのもいいかも。
家にボトルがごろごろしているからもう新しいのは買うまいと思ったけれど、これは買って正解だった。
この夏、大活躍しそうだ。


宝塚の緞帳贈呈式と月組2019年ラインアップについて

8月3日(金)新しくなった緞帳修祓式と贈呈式が行われた。
同日、2019年1月の月組ラインアップも公式HPで発表された。
このニュースに一瞬心がざわざわしたのは私だけだろうか。

新しい緞帳

株式会社加美乃素本舗の寄贈。
緞帳題名は「Forever〜時を超えて〜」
制作意図には
”華麗で優美な宝塚の舞台を表したロココ様式の唐草模様を花紋風に展開し軽やかに舞い踊るような動き”
”玉虫色の色彩はステンドグラスの光をイメージ。別世界への入り口を表現”
”トップスターの背中の大きな羽根をイメージした緞帳全体に伸びる金線で夢の世界へ誘い夢を与える舞台がますます発展していく様を表現”

緞帳の制作意図をちゃんと読んだのは初めて。
最近デザインなどに興味を持っているから”意味(意図)のないものは一つもで存在しない”ことがよく分かる。
変わると前がどんな緞帳だったか忘れてしまうもの。
そしてこの「緞帳」を観ている時間ってそんなには長くないから。
次回私が宝塚大劇場に行くのはいつになるだろうが、しっかりじっくり観てこようと思う。

で、贈呈式。

公式HPの写真を見て一瞬ドキッとして心がざわざわしたのは私だけだろうか。
今回の贈呈式には月組トップスター珠城りょうさん、娘役トップスター愛希れいかさん、月組組長の憧花ゆりのさん、月城かなとさんが出席している。
4人の並んだ写真を見た瞬間、

いつの間に月城さんが2番手に!?美弥るりかさんはどこに行った!?

月城かなとさんは今回から加美乃素本舗のイメージキャラクターを務めているから出席していたのね(ホッ)。
単なる私の早とちりだが、いや、焦った、焦った。
緞帳贈呈式にはトップコンビと組長が出席するのがいつもだったから驚いた。

美弥るりかバウ主演作品

動揺の引き金はおそらく2019年月組公演ラインアップの発表。
2019年1月に美弥るりかさん主演で「ANNA KARENINA」を宝塚バウホールで上演する。
東上経験もある美弥さんが、なぜ今、バウだけなのだ。

この作品の裏は「ON THE TOWN(オンザタウン)」。
愛希さん退団後、トップ娘役に美園さくらさんを迎えた新トップコンビのお披露目作品。
1月に東京国際フォーラムCホールで、7月頃に梅田芸術劇場メインホールで上演する。
このパターンは昨年の星組「オーム・シャンティ・オーム」、今年の宙組「WEST SIDE STORY」と同じ。
いずれも新トップコンビのプレお披露目として上演し、夏に再度公演をする。
役替わりがあるもののどちらも集客に苦戦しているので、また同じ過ちを・・というのがなんとも切ないが。。

まだ振り分けは発表になっていないもののこの「ON THE TOWN(オンザタウン)」で月城かなとさんを2番手として出演させるのではないか。

もしくは、3チームに分けて月城かなとさんにはディナーショーをさせるか。

2018年も下半期に突入し2019年のニュースが劇団から発表されるたび憶測が。
でもそれがヅカヲタの楽しみでもある。

明治座で「仮縫」を観た話

初めて明治座へ。
今年は宝塚だけでなく色々な舞台を観たいキャンペーンの一環。
有吉佐和子原作「仮縫」
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劇場の探検から

初めての劇場は探検家気分でワクワク興奮する。
勝手知ったる宝塚で訪れる劇場ではこうはいかない。
お土産やさんやお手洗いの導線、カフェ等々チェック、チェック。

5月の暑い午後公演だったので、到着した途端にビール!(宝塚ではしないが)
他ではあまり見たことがない「トルネードビール」という下からビールをグラスに回転しながら注入する装置が面白い。
明治座サンドイッチ(和風)は明治座オリジナルレシピできゅうり・かまぼこ・のり・白ごまが挟んであって変わっていた。
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仮縫の物語

檀れいさん演じるのは主人公清家隆子。
華やかなオートクチュールのサロンにお針子として入ってから次第に自らの才能と欲望に目覚めた隆子。
駆け引き、裏切り、恋、女同士の闘い、隠された過去が絡み合い人間の心理をえぐるような場面がいくつも出てくる。
さすが原作が小説なだけあり、どの人物に感情移入するか(できるか)でだいぶ見え方が変わってくる。

檀れいさん

やはり檀れいさんはきれいだ。
宝塚の月組トップ娘役・専科・星組トップ娘役時代はすべて観ている。
少々ダンスが苦手のようだったがとにかく華やかで可愛いらしかったし、学年が上がってからは特に和装美人だった。
CMではよく見かけるが卒業後舞台で観たのは初めて。
堂々としていて空間を埋めるオーラにパワーと重みを感じた。

やはり宝塚大劇場2,500席の空間を埋めた経験というのは大きい。
まるでそこだけスポットライトが当たっているように明るかった。

檀れいまんじゅうには・・・笑ったが。
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仮縫に込められたメッセージ

裏切られ、根回し、政治に敗れ、なにもかも失った清家隆子。
しかしデザインを手に、「私はまだ若い。仮縫いと同じ。なんどでもやり直せる」と力強く前を向いて歩きだす。

もしかしたら死ぬまで人生は仮縫いかもしれない。

そう思えばなんでもできるし、思い切ったこともできる。
だとしたら色々やってみないともったいないよね。